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【映像】出場登録棋士の選出理由を語る深浦監督

 日本全国を8つのブロックに分けた団体戦で行われる「ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治」で、出場する棋士を発表する監督会議が1月6日に放送された。チーム九州(福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄)の監督を務める深浦康市九段(51)は、名人3期の佐藤天彦九段(35)、愛弟子の佐々木大地七段(28)ら個性豊かなメンバーを出場棋士に登録。九州地区の更なる活性化へ、熱い思いを抱く九州男児たちが一丸となって頂点を狙う。

【映像】出場登録棋士の選出理由を語る深浦監督

 チーム九州のエントリー棋士は10人。人数こそ多くないものの、個性豊かなメンバーが名を連ねている。深浦監督はここからさらに4人の精鋭を選出。福岡県福岡市出身で名人3期の佐藤九段、同じく福岡市出身の新進気鋭・古賀悠聖五段(23)、宮崎県宮崎市出身の都成竜馬七段(33)、そして長崎県対馬市出身で昨年2つのタイトル戦に出場した愛弟子の佐々木大地七段(28)を出場登録した。

 九州8県を背負い厳しい戦いへと臨む深浦監督は、佐藤九段に「九州のエース。タイトル経験者でもありますし、本当に期待しています」と熱い言葉を送った。続いて都成七段の名前が挙がると、師匠でチーム関西Aを率いる谷川浩司十七世名人から「ありがとうございます」と選出を感謝する声が飛ぶ場面も。思わぬ“師弟愛”に、他チームの監督からも温かい笑いが沸き起こっていた。

 さらに、若手枠の古賀五段には「順位戦の成績もかなり良いので、これからの方ということで期待しています」とエール。最後に「佐々木大地は、まあ仕方がないというところで…」。昨年、棋聖戦五番勝負と王位戦七番勝負でタイトル戦を経験した愛弟子の佐々木七段に対してだけ、選出理由を濁していた。しかし、進行役の永田実アナウンサーから「頼れる戦力?」と問われると、深浦監督は照れ笑いを浮かべながら「ハイ!」と大きくうなずいていた。

 各チームともに、現在の将棋界を鮮やかに彩る超強力メンバーが選出されている。チーム九州は予選Bリーグに振り分けられたが、初戦では最大人数を抱える優勝筆頭候補で渡辺明九段(39)率いるチーム関東Bと激突。メンバーには永瀬拓矢九段(31)ら強豪を抱えており、大激戦となることは間違いない。予選は2勝で本戦進出が決まるものの、同リーグには谷川浩司十七世名人(61)率いる関西A、さらに藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)擁する中部も所属しており、どこまで行っても厳しい戦いが待ち構えている。

 しかし、自身も含めて厳しい戦いは幾度となく経験し乗り越えてきている。チームのスローガンは「九州に誇りとパワーを!」。深浦監督は「九州は人数が少ない分、チームワークは他の地域に負けていない。お世話になった九州の皆さんとも一丸となって優勝を目指したい」とどこまでも熱い。みなぎるパワーで地域活性と優勝へ、その道は真っすぐに続いている。

◆ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 全国を8ブロックに分けた「地域チーム」によって競う団体戦。試合には監督とチームから選ばれた出場登録棋士の4人の計5人が参加可能。試合は5本先取の九番勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。試合は1試合以上出場する「先発棋士」と、チームが3敗してから途中交代できる「控え棋士」に分かれ、勝った棋士は次局にも出場する。先発棋士は1人目から順に3人目まで出場し、また1人目に戻る。途中交代し試合を離れた棋士の再出場は不可。大会は2つの予選リーグに4チームずつ分かれ、変則トーナメントで2勝すると本戦進出。ベスト4となる本戦は通常のトーナメント戦。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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