【WRC】ラリー・モンテカルロ(1月27日/デイ3)
WRC(世界ラリー選手権)の開幕戦『ラリー・モンテカルロ』で、唯一の日本人フル参戦ドライバーである勝田貴元が、解説者をも唸らせる凄まじい走りを見せた。
勝田は、昨季チャンピオンチームのトヨタ(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)に所属する日本人選手。母国開催のラリージャパンにおけるステージ優勝も記憶に新しいが、今季は待望のフル参戦で、さらなる活躍が期待されている。
しかし、今大会は競技2日目(デイ2)朝一番に行われたSS(スペシャル・ステージ)3の凍結路で車体を滑らせてスタック。ギャラリーの助けを借りてなんとか脱出したものの、約5分のタイムロスをして総合順位を一時的に19位まで下げてしまった。
そして翌競技3日目、最初のSS9を迎えるにあたり、12位まで順位を挽回し、気合が入るスタート。なにより朝一番のコースは凍結の可能性も高く、路面の状況も読めないため、慎重さが必要になってくる。
しかし、実際にSS9を走行した勝田選手のGRヤリスは、そんな心配をよそに、スタートするなり激しい走りをみせる。幅の狭い林道で、ところどころに民家も点在するタイトなコース。アスファルトからすこしでもはみ出せばクラッシュも免れないような状況だが、なんと短いストレート区間で瞬間的に時速200キロを叩き出した!
視聴者からも「よくアクセル踏めるな」「狂人」「せまっ」と驚きのコメントが飛び交い、実況者さえ思わず「にひゃく~ッ!」と声を上げて叫ぶほど見事な走りであった。この後も、勝田とGRヤリスは、最終日のデイ4まで走りの鋭さを増していき、上位陣を追い込んでいくことになる。
(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)