【WRC】第2戦 ラリー・スウェーデン(2月15日〜18日)
18日に最終日を迎えた『ラリー・スウェーデン』で超一流ドライバーが渾身のラストアタック。ラリーカーが40mを超の驚異の大ジャンプを見せるシーンがあった。
前日のデイ3を終えた時点で、トップはヒョンデのエサペッカ・ラッピ。2位にフォードのアドリアン・フルモー、3位にトヨタのエルフィン・エバンスがつけ、この日も熾烈なタイム争いが行われた。最終日のデイ4は、SS(スペシャル・ステージ)16から合計3ステージで競われ、最終ステージのSS18は、トップ5のマシンにボーナスポイントが加算される『パワーステージ』となっている。
ここで注目を集めたのが、デイ3終了時に総合4位だったティエリー・ヌービル(ヒョンデ・シェル・モービス WRT)だ。ヌービルは2012年からWRCに参戦し続けるトップクラスのドライバーで、通算優勝回数19回を誇る名手。2024年開幕戦のモンテカルロも制している。
ヌービルが操るマシン(ヒョンデi20 Nラリー1)は、深い森林エリアに設置されたハイスピードな前半区間を雪煙を上げながら颯爽と駆け抜け、後半に差し掛かる地点に設置されたジャンプスポットで、渾身の大ジャンプ! 思わず解説者が「うおぉぉぉ~~! 40メートルいった!?」と叫んでしまうほどの美技で、会場内のギャラリーからざわつきも聞こえるほどの瞬間だった。
さらに驚いたのは、そのままテクニカルなコーナーが連続する後半エリアを走行しているマシンをよく見ると、なんとリアハッチゲートがなくなっている模様。どうやらスーパージャンプで着地した際に、衝撃でリアウイングごと外れてしまっていたようだ。
しかし、車体のリアセクションを失ったまま走り続け、トヨタのロバンペラ、エバンスに続く、3位タイムを叩き出している。A視聴者からも、「リア丸ごともげてるw」「豪快な走り」「とんでもねぇw」「攻めたねえ」などと、驚嘆のコメントが集まったハイライトシーンだった。
(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)