アガリ16回の乱打戦を制したのは“卓上の暴君”こと、TEAM雷電の瀬戸熊直樹(連盟)だった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」の第1試合は、チームメイトの本田朋広(連盟)が4着。セミファイナルシリーズ進出のボーダーライン以下は団子状態ながらも、最下位のチームとしては絶体絶命の状況だった。
そんな中で迎えた第2試合は、起家からEX風林火山・二階堂亜樹(連盟)、U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)、瀬戸熊、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)の並びで開始。「今日、4着・4着とかだと、1チーム出遅れたみたいになるので、最低でもプラスは持ち帰ろう」。そう意気込んで試合に臨んだ瀬戸熊は、親番の東3局でリーチ・一発・ドラ・裏ドラ3の跳満・1万8000点をアガった。
「引き算打法で言うとカン5筒なんですけど、打点がリーチのみと、リーチ・ドラ2で違いすぎる」「8筒(ドラ)を宣言牌にして中絞りにしたとしても、8筒をポンとか言われたら、絶対に来ちゃう」「9筒と7筒が結構、見えていたので、『さすがにカン7筒では取らないだろう』と思考も働くと思った」「長年の経験で、2枚見えと0枚見えだと、結構、2枚見えの方が山に残っているケースが多い」。続く東3局1本場では、あらゆる視点からカン7筒待ちでリーチをかけ、リーチ・ドラ2・裏ドラの満貫・1万2000点(+300点、供託1000点)を奪取。途中、多井や亜樹の反撃はあったものの、南3局の親番では跳満・1万8000点、満貫・1万2000点(+300点、供託1000点)、2900点(+600点)と3連続で加点した。
オーラスでもリーチ・一発・ツモ・ドラの満貫・8000点を獲得し、自ら終幕。持ち点9万500点は、Mリーグ自己最高得点だ。「今シーズン、5万点を超えたのは萩原(聖人)さん1人。大きなアガリを売りにしているチームなのに」。試合後に笑った瀬戸熊だったが、7位に浮上したチームがボーダーライン上の6位とわずか2.5ポイント差であることを知らされると、「そういった状況で、みなさんに応援されて大声援の中でやれるってことはプロ雀士としては幸せなことなので、プレッシャーを感じつつも、その幸せを噛みしめて一生懸命、やるしかない」とコメント。「本当にヒヤヒヤ、ハラハラドキドキの毎日が続くと思いますけど、目標達成に向かって諦めずに最後までやりますので、ご声援よろしくお願いします」。チームのアニキがセミファイナル、ファイナル、その先の栄光に向かって腕を振り続ける。
【第2試合結果】
1着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)9万500点/+110.5
2着 EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)3万1800点/+11.8
3着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)7800点/▲32.2
4着 U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)-3万100点/▲90.1
【3月5日終了時点での成績】
1位 U-NEXT Pirates +487.6(84/96)
2位 赤坂ドリブンズ +403.5(84/96)
3位 KADOKAWAサクラナイツ +263.8(84/96)
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +119.4(82/96)
5位 渋谷ABEMAS +12.8(84/96)
6位 セガサミーフェニックス ▲305.2(82/96)
7位 TEAM雷電 ▲307.7(84/96)
8位 BEAST Japanext ▲333.8(84/96)
9位 EX風林火山 ▲340.4(84/96)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)