MVP男が金縛り！ダルビッシュ有、内角をえぐってから入るキレキレフロントドアの脅威「ツーシームえぐ」

【MLB】パドレス2－5ドジャース（3月20日／ソウル）

　ありとあらゆる変化球を投げ分けるのではとさえ言われるパドレス・ダルビッシュ有投手が、開幕戦からエンジン全開だ。ドジャース・大谷翔平投手との初対決も注目されたこの試合、最速95.8マイル（154.2キロ）の速球も投げ込んだが、やはりダルビッシュの魅力はそれだけのスピードを持ちつつ、変幻自在に投げ分ける変化球。気合を入れた場面では、MVP経験者すら金縛りにあわせるような、スピードと変化量で抑え込んだ。

【映像】打者が金縛り！ダルビッシュのエグすぎるフロントドア

　1回、先頭のベッツを四球で歩かせた後、大谷と注目の初対決は丁寧にコーナーを投げ分け、ショートゴロに打ち取った。まずはダルビッシュに軍配というところだったが、直後に大谷に二盗を決められてピンチに。ここで相対したのはベッツ・大谷に続くMVP経験者の強打者フリーマンだった。

　オープン戦でも絶好調のフリーマンだけに、ダルビッシュも全く気が抜けないところ。初球から内角ぎりぎりに95マイル（152.9キロ）のツーシームを投げ込みストライク。続いて、いきなりスピードを落とした73.4マイル（118.1キロ）のカーブがファウルとなり、あっさり追い込んだ。3球目、さらに厳しい内角のボールゾーンへ95.4マイル（153.5キロ）のストレートを投げ込むと、カウント1-2からの4球目は、出だしも球速も3球目と全く同じながら、そこから鋭くストライクゾーンに変化するツーシーム。直前の球と同じボールと判断したのか、フリーマンは全く動けず見逃し三振となった。

　同じコースから次は曲げてストライクにするコントロールに球速、変化量とどれを取っても一級品は、内角のボールゾーンからストライクにいれる「フロントドア」と呼ばれるもの。ファンからも「すっげー、コントロールや！」「ツーシームえぐ」「ダルビッシュかっけえ」と絶賛の嵐だった。
（ABEMA『SPORTSチャンネル』）