【MLB】ドジャース4-0レッズ(5月18日・日本時間19日/ロサンゼルス)
超強打者・大谷翔平を抑えるには、やはり“危険地帯”へと踏み入れる必要があった。ドジャース大谷は「1番・DH」で先発出場するものの内野ゴロ3つにレフトフライで4打数無安打。5月は4割近い打率に6本塁打と打ちまくっているが、この日ばかりはレッズ投手陣が大谷を恐れることなく、徹底して内角攻め。さすがの大谷も苦しみ、凡打の山を築くことになってしまった。
少しミスをすれば特大弾。そんな危ない場所に投げ込むのは実に勇気がいることだ。大谷と対戦する各投手は、右投手・左投手、球種の違いによってそれぞれ配球パターンが異なるが、1つポイントになっているのは内角をどこまで突くか。ホームランだけを恐れるならば、エンゼルス時代にボールになってもいい変化球を外角、低めに投げ続ければ、一発にはつながりにくい。ところが警戒し過ぎて四球で出せば、後に控えるフリーマン、スミスなどの強打者にチャンスを与えることになり、結果として投手は嫌でも大谷との勝負をせざるを得ない。よって、どこかで大谷と真正面から立ち向かわなくてはいけない。
この日、レッズの2投手が大谷と対戦したが、徹底していたのは内角への攻め方だ。先発アシュクラフトはカットボール、スライダーを持ち玉としており、初回の第1打席から大谷に腰を引かせてやるとばかりに、内角のストライクゾーンからさらに体に近づくボールゾーンへ食い込むような球を投げ続けた。さすがに大谷も窮屈そうで、7球目に来た高めのカットボールに詰まると、ボテボテのサードゴロに倒れた。
その後の打席も、時折外角に投げはするものの、軸となっていたのは内角。ただし、相手の体近くに投げる球は、少しストライクゾーン甘めに入れば絶好球へと早変わり。大谷であれば、どこまで遠くまで飛ばされるかわからないところだ。それでも右投手が大谷を攻める上でのお手本のように、胸元・膝元に曲がり、さらには落ちる変化球を多投して、結果は4打数無安打と投手側の完全勝利だった。
今後も各チーム、より厳しく内角を突いてくることが予想されるが、これをいかに攻略できるか。今後の大谷が数字を出せるかどうかのチェックポイントだ。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)
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