将棋の王座戦挑戦者決定トーナメント2回戦が6月10日に行われ、羽生善治九段(53)と糸谷哲郎八段(35)が現在対局中だ。昨年10月に前人未踏の全八冠を達成した藤井聡太王座(竜王、名人、王位、叡王、棋王、王将、棋聖、21)への挑戦権獲得を目指し、4強入りを決めるのはどちらか。注目の一戦から目が離せない。
羽生九段は、1985年12月に四段昇段。竜王戦1組(1組以上:35期)、順位戦B級1組(A級以上:29期)。タイトルは歴代最多の99期を誇り、棋戦優勝も最多の45回。「七冠独占」「永世七冠」など、数々の大記録を打ち立てた将棋界のスーパースターだ。王座戦は、1992年の第40期に初挑戦・奪取以来、防衛を続け19連覇を達成。翌年陥落も2012年の第60期に挑戦者として五番勝負に登場すると奪取に成功、以降5連覇とし、通算獲得数は24期で永世位の「名誉王座」の資格を保持している。今期は挑戦者決定トーナメントからの出場で、1回戦で佐藤康光九段(54)に勝利。本局でも強敵を破りまずはベスト4進出を狙う。
糸谷八段は、2006年4月に四段昇段。竜王戦2組(1組以上:8期)、順位戦B級1組(A級:5期)。獲得タイトルは竜王1期で、棋戦優勝は新人王戦1回。棋界屈指の早見え早指しとしても知られている。王座戦は2016年の第64期に初挑戦したが、羽生王座(当時)を前に0勝3敗で敗退。今期は二次予選からの参戦で、4期ぶり4度目の挑決トーナメント入りを決めた。1回戦では、同門の千田翔太八段(30)に勝利。勢いそのままに8期ぶりの挑戦権獲得を目指したい。
両者の公式戦対戦成績は、第64期王座戦五番勝負を含む25局で、羽生九段の14勝11敗。直近の対戦は、今年2月の第82期順位戦B級1組12回戦で、羽生九段が白星を飾っている。本局は、振り駒の結果で羽生九段の先手番に。注目の戦型は「一手損角換わり」となった。4強入りをかけた一戦を制し、藤井王座への挑戦権獲得へ前進するのはどちらか。
持ち時間は各5時間。
【昼食の注文】
羽生善治九段 季節野菜のミートソースドリア
糸谷哲郎八段 山椒ポークカレー、アイスコーヒー
【昼食休憩時の残り持ち時間】
羽生善治九段 4時間16分(消費44分)
糸谷哲郎八段 3時間45分(消費1時間15分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)