映画「ルックバック」いつ公開？劇場アニメの情報まとめ

　「チェンソーマン」の原作者である藤本（ふじもと）タツキ氏の長編読み切り漫画「ルックバック」（集英社ジャンプコミックス刊）が劇場アニメ化されることが発表されました。本記事ではいつから公開されるのか、アニメスタッフや制作会社についてなどまとめています。

【動画】TVアニメ「チェンソーマン」

映画「ルックバック」はいつから上映？

　劇場版アニメ「ルックバック」の公開は2024年6月28日となることが、制作発表と同時に解禁されました。同じく藤本タツキ氏が手がける「チェンソーマン」の劇場版アニメ「チェンソーマン レゼ篇」も制作が発表されており、2作の劇場公開が控えています。

原作のどこからどこまでをアニメ化？

　「ルックバック」は長編読み切りコミックス（全1巻）が原作のため、1巻分すべての範囲がアニメ化されることが予想されます。

　同じようにコミックス1巻分を原作とした劇場アニメとして、同じ集英社ジャンプコミックス刊行の「呪術廻戦0 東京都立呪術高等専門学校」を原作とした「劇場版 呪術廻戦 0」が挙げられます。こちらは「呪術廻戦」の前日譚という位置付けで、劇場版オリジナルの追加シーンはあるもののほぼ原作通りの内容の劇場アニメ化となりました。

　参考までに、「呪術廻戦0 東京都立呪術高等専門学校」は197ページで「劇場版 呪術廻戦 0」の上映時間は105分となっていますが、「ルックバック」の原作は144ページのため1本分の劇場アニメとして公開される場合、原作をベースとしたオリジナル要素が入ることも考えられます。

作品概要

　小学4年生の少女・藤野は学生新聞で4コマ漫画を連載し、クラスメイトから人気を博していたが、ある日、不登校の同級生・京本（きょうもと）の4コマ漫画も一緒に掲載したいと先生から告げられる。藤野と京本という性格が正反対な2人を漫画がつなぎ、ともに青春を漫画に捧げていくことになるが、すべてを壊す出来事が起こる。

　そんなあらすじの「ルックバック」を手がけた藤本タツキ氏のコメントが、公式サイトにて掲載されています。

「自分の中にある消化できなかったものを、無理やり消化する為にできた作品です。描いて消化できたかというと、できたのかできなかったのかはわからないですがこの作品を映像化するにあたり、たくさんの人が関わってくれたことには感謝しかありません。押山監督はアニメオタクなら知らない人がいないバケモノアニメーターなので、一人のオタクとしてこの作品を映像で見るのが楽しみです。」（公式サイトより引用）

　「チェンソーマン」第1部の公安編連載終了後から第2部「学園編」連載スタートの合間となる、2021年7月19日に「少年ジャンプ＋」上で長編読み切り作品として公開。同9月3日にはコミックスが発売されました。宝島社が発行するマンガ紹介ムック「このマンガがすごい！2022」オトコ編第1位にも輝いています。

映画「ルックバック」のアニメスタッフや制作会社は？

　「ルックバック」のアニメスタッフと制作会社の情報は、下記の通りです。

原作：藤本タツキ「ルックバック」（集英社ジャンプコミックス刊）
監督・脚本・キャラクターデザイン：押山清高
美術監督：さめしまきよし
美術監督補佐：針崎義士・大森崇
色彩設計：楠本麻耶
撮影監督：出水田和人
編集：廣瀬清志
音響監督：木村絵理子
音楽：haruka nakamura
主題歌：「Light song」by haruka nakamura うた : urara
アニメーション制作：スタジオドリアン
※針崎義士氏の「崎」は、正式にはたつさきの字

　藤本タツキ氏のコメントにも挙げられていた押山清高氏は、「機動戦艦ナデシコ」などで知られたアニメ制作会社・XEBEC（ジーベック）出身のアニメーター・監督です。多くのアニメファンの注目を集めた「電脳コイル」の作画監督として手腕を振るい、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版：破」や「風立ちぬ」といった大作アニメ映画にもアニメーターとして参加しています。「チェンソーマン」でもサブキャラクターデザイン・悪魔デザインを手がけています。

　「スペース☆ダンディ シーズン2」の第18話では作画監督・1人原画のほか脚本・絵コンテ・演出を担当、演出方面にも仕事の幅を増やしていき2016年に放送されたTVアニメ「フリップフラッパーズ」では監督を務めていました。短編アニメーション作品「SHISHIGARI」では原作・監督・脚本・作画を1人で担うなど、従来の枠組みに問わられない意欲的な作品づくりで世界からも注目されるアニメ監督の1人です。

　スタジオドリアンは押山氏が代表取締役を務めているアニメ制作会社で、押山氏が演出・作画監督・原画を担当した「映画ドラえもん のび太の新恐竜」でも作画協力としてクレジットされています。

　配給は「パリピ孔明」などを手がけたエイベックス・ピクチャーズで、「ルックバック」の特報映像もavex pictures公式YouTubeチャンネルにアップされています。

映画「ルックバック」の声優は？

　劇場版アニメ「ルックバック」の声優は、藤野役に今作が声優初挑戦となる俳優・河合優実（かわい ゆうみ）さん、京本役には同じく声優初挑戦の俳優・吉田美月喜（よしだ みづき）さんの出演が決定しています。

藤野：河合優実（かわい ゆうみ）
京本：吉田美月喜（よしだ みづき）

映画「ルックバック」の入場特典は？

　劇場版アニメ「ルックバック」では、入場者プレゼントの配布も実施。原作者・藤本タツキの原作ネームを全ページ収録した「Original Storyboard」が数量限定で配布されます。

　特典は、原作コミックと同じボリュームで全てのネームを見ることができる貴重な冊子となっています。

まとめ

　「チェンソーマン」を手がけた藤本タツキ氏による長編読み切り漫画「ルックバック」の劇場版アニメが、2024年6月28日から全国公開されることが発表されました。監督は数多くのアニメで実績を積んできた押山清高氏で、制作会社は押山氏が代表を務めるスタジオドリアンであることも発表されています。

　声優は藤野役に俳優・河合優実さん、京本役に俳優・吉田美月喜さんの出演が決定しています。

(C)藤本タツキ／集英社　(C)2024「ルックバック」製作委員会
(C)藤本タツキ／集英社