将棋の伊藤園お~いお茶杯第65期王位戦七番勝負が7月6日、愛知県名古屋市の「徳川園」で開幕。藤井聡太王位(竜王、名人、王座、棋王、王将、棋聖、21)と挑戦者の渡辺明九段(40)が午前9時から対局を開始した。両者のタイトル戦での対戦は今期で6度目。屈指の好カードとなった“真夏の七番勝負”を制するのはどちらか。振り駒の結果、先手は藤井王位に決まった。
藤井王位は、2016年10月に四段昇段。第36期竜王(1組以上:3期)、第82期名人(A級以上:3期)。2023年度は、史上初の全八冠の独占を達成するなど例年以上に飛躍の年となり、将棋大賞で4年連続4度目の「最優秀棋士賞」に輝いた。また、年度成績は46勝8敗で.852となり勝率一位賞も獲得。他の追随を許さない圧倒的なパフォーマンスを披露している。今年度は名人戦でタイトル防衛に成功、しかし同時並行して行われていた叡王戦五番勝負では失冠を喫した。それでも初夏に行われた棋聖戦五番勝負をストレートで防衛。自身初となる永世称号の“永世棋聖”資格を獲得した。本七番勝負では「永世王位」資格獲得を目指す。
渡辺九段は、2000年4月に四段昇段。竜王戦1組(1組以上:18期)で、順位戦A級(A級以上:13期)。タイトル通算31期は歴代4位、現役2位の快記録で永世竜王と永世棋王の資格保持者。棋戦優勝も11回を数える。序盤研究の深さから中終盤の粘り強さ、細い攻めをつなげる卓越した技術など、どこを取ってもトップクラスでバランスの取れた超一流棋士だ。全8冠のうち6棋戦でタイトルを獲得している渡辺九段だが、王位戦登場は今期が初。前期の名人戦以来6度目となる藤井王位とのタイトル戦では、王位奪取が目標だ。
これまでの両者の公式戦の通算成績は、藤井王位の20勝4敗。これまでのタイトル戦5度の対戦すべてを藤井王位が制しており、渡辺九段としてはリベンジが最重要課題となっている。約1年ぶりにタイトル戦の舞台へと舞い戻った渡辺九段は、どのような作戦を“絶対王者”へとぶつけるのか。持ち時間は各8時間の2日制。
(ABEMA/将棋チャンネルより)