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【映像】藤井王位の“手裏剣”の一手(2分50秒頃~)

 作戦巧者の“帰還”がファンを沸かせた。将棋の伊藤園お〜いお茶杯王位戦七番勝負第2局が7月17・18の両日、北海道函館市の「湯元 啄木亭」で行われ、挑戦者・渡辺明九段(40)が藤井聡太王位(竜王、名人、王座、棋王、王将、棋聖、22)に勝利した。渡辺九段がリードして迎えた終盤戦では、藤井王位の力を封じ込めて押し切り快勝。完勝譜に、ファンからは歓喜の声が上がった。

【映像】藤井王位の“手裏剣”の一手(2分50秒頃~)

 名人戦以来1年1カ月ぶりの対戦となった王位戦開幕局では、渡辺九段が千日手指し直し局で絶対王者の藤井王位を窮地まで追い込んだものの、最終盤でまさかの逆転負け。全身から悔しさをにじませる様子は、ファンに衝撃を与えた。

 勝利への渇望を抱えて臨んだ第2局。先手番の渡辺九段が用意した作戦は、第1局指し直し局と同じ「相掛かり」だった。繊細なかけ引きの中で藤井王位が流れを変えて前例のない戦いへと突入。長考合戦となった中盤戦では、藤井王位が千日手含みの手順を選んだものの、渡辺九段は冷静かつ積極的な対応を見せた。

 藤井王位は1時間超の長考の末に敵に歩の手筋で反撃すると、ABEMAで解説を務めた金井恒太六段(38)はこの一手を「手裏剣」と表現。「対応するのか、攻めかかるのか渡辺九段の選択が難しい」とコメントしたが、渡辺九段は後者を選択しペースを握った。終盤に絶対的な力を発揮する藤井王位にとっても、逆転を引き寄せる道が見つからない。

 “手裏剣”の一手に期待をかけた藤井王位だったが、金井六段とともに中継に出演した大石直嗣七段(34)は、「ここからの渡辺九段の切り返しが巧みだった。一番強い手での対応は本局の中でも最も印象に残った」と表現。苦境の中で受けの技を駆使したものの、渡辺九段の強気の姿勢は緩まず一刀両断で決着を付けてみせた。

 シリーズ開幕前日に行われた会見で、藤井王位が語った渡辺評は「作戦巧者」だ。七冠保持者をもってしても、最大級に警戒していた挑戦者の真の姿が体現された一局となった。

 終局後、渡辺九段は「つかみどころが難しい将棋ではあったが、2日制なので難しいながらもケアできたのが良かった」とコメント。“これぞ渡辺将棋”という快勝譜に加え、対藤井王位戦おいいては昨年5月13・14の両日に行われた名人戦七番勝負第3局以来とあり、ファンからは「王者が帰ってきた!」「つよつよすぎた」「七冠を完封」「おれが渡辺だ」「藤井対策完璧だわ」「なべ復活」「これはフルセットあるかも」と歓喜のコメントが押し寄せていた。

 この結果、シリーズ成績はともに1勝1敗のタイに。“真夏の七番勝負”とあり、今後の勝負もますます熱戦となることは必至だ。防衛5連覇で「永世王位」資格獲得を狙う藤井王位が再び先手番を制するか、勢いに乗った渡辺九段が連勝を飾るか。大注目の第3局は、7月30・31日、徳島県徳島市の「渭水苑」で指される。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

【映像】大熱戦!藤井王位VS渡辺九段 王位戦第2局ハイライト
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【映像】渡辺九段の快勝譜!王位戦第2局を徹底解説
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