将棋日本シリーズJTプロ公式戦は2回戦へ。第1局は8月3日、福岡市の「福岡国際センター」で行われ、永瀬拓矢九段(31)と稲葉陽八段(35)が対局を開始した。準優勝経験者の永瀬九段と1回戦で伊藤匠叡王(21)を破った稲葉八段による注目の一戦。振り駒の結果、先手番は稲葉八段に決まった。
永瀬九段は、2009年10月に四段昇段。竜王戦1組(1組:7期)、順位戦A級(A級:3期)。タイトルは叡王1期、王座4期の通算5期。棋戦優勝は3回。将棋界でも屈指と言われる豊富な研究量を誇り、対局でも「負けない将棋」に徹し千日手や持将棋もいとわない。JT杯は5年連続5回目の出場で、2020年大会に準優勝を経験している。今年度は本局が初戦となる。
稲葉八段は2008年4月に四段昇段。竜王戦1組(1組:8期)、順位戦A級(A級以上:7期)。2017年に名人戦七番勝負に挑戦した経験を持ち、棋戦優勝は銀河戦、NHK杯の通算2回。安定した力を発揮する居飛車党で、各棋戦の上位の常連だ。JT杯は3年連続4回目の出場で、1回戦では新タイトルホルダーの伊藤匠叡王(21)を破り、2回戦へ進出した。
両者の公式戦対戦はこれまでに10局あり、永瀬九段の7勝3敗。直近の対戦は今年1月に行われた順位戦A級7回戦で、稲葉八段が勝利している。注目の一戦を制し、準決勝に駒を進めるのはどちらか。本局の勝者は、10月12日に行われる大阪大会で渡辺明九段(40)対豊島将之九段(34)戦の勝者と対戦する。
JTプロ公式戦は前年覇者、タイトルホルダー、賞金ランキング上位者から12人が選出されるトップ棋士たちによるトーナメント戦。前年大会は藤井聡太竜王・名人(王位、王座、棋王、王将、棋聖)が決勝戦で糸谷哲郎八段を破り2連覇を達成した。持ち時間は各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間。
(ABEMA/将棋チャンネルより)