河野太郎デジタル大臣が自民党総裁選への出馬を表明、出馬会見を行った。
会見では「裏金返金要求」「財政規律重視」を訴えるとともに「コロナワクチン」や「マイナンバーカード」などの自身の実績をアピールしたが、“河野氏ならでは”の強みと課題はどこにあるのか? 日本大学危機管理学部教授/東京工業大学特任教授の西田亮介氏に聞いた。
政治資金の不記載があった現職議員への“裏金返金要求”について西田氏は「あまり大きく取り上げたくない問題であり党内での評判が良くない。波紋も広がっている。なおかつ、国庫返納では『裏金の流れと使途を知りたい』という国民のリクエストにも応えられない」と指摘した。
また、麻生派からの支援を受けた選挙活動についても「歴代の総理を支えてきた麻生氏からの支持が得られなければ、今回の総裁選への挑戦が難しくなるという印象を(周囲に)与えている。そして河野氏はこれまで派閥の動きとは異なった振る舞いや実績を残してきたと目されているが、『結局、派閥を尊重せざるを得ないのか』とも思われてしまうだろう」と私見を述べた。
加えて、西田氏は河野氏が掲げた「財政規律を重視する」という方針に注目。「知りたいのは、岸田政権の政策でもあるのは財政規律に目を向けながら、そのうえで我々の生活にどんな利益をもたらしてくれるのか。それが今回の会見では伝わってこなかった」と語った。
河野氏の「実績」に対する党内評価についても「マイナカードやコロナワクチンなどを成果と捉えているかもしれないが、『国民の合意なしに政策を“ゴリ押し”する』という印象もあるだろう」と指摘した。
(『ABEMAヒルズ』より)
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