【WRC】第10戦 アクロポリス・ラリー・ギリシャ(9月8日/デイ3)
2024年のWRC(世界ラリー選手権)もいよいよ終盤戦。ギリシャを舞台に繰り広げられた熱戦でトヨタの若手ドライバー、サミ・パヤリが大接戦末にクラス優勝する激走を見せつけた。
SS14終了時点で、WRC2カテゴリー2位のヴァーヴェス(シュコダ)とは28.5秒差。ここまで余裕の展開で駆け抜けてきたパヤリだったが、競技最終日デイ3の最終ステージSS15では、どうも渾身の走りができていない様子。フィニッシュ後、パヤリが駆るGRヤリスの左フロントタイヤが中継で捉えられると、完全にバーストしていた。
しかもSS15フィニッシュ時点の総合タイムは、なんと10分の1秒までヴァーヴェスと同タイム。その時点で勝者が表示されず、スケジュールは進行し、後に控えていたトップカテゴリーのラリー1マシンも走り始めていた。
その後、アクシデントで競技が中断していた間に、パヤリのカテゴリー優勝インタビューが映し出される。実はタイムは100分の1秒まで計測されており、パヤリは超僅差で優勝というレアな快挙を成し遂げたのだった。
一連の流れを見ていた視聴者からは、「同タイム!」「奇跡やん」「結果が分からないw」
「パヤリニコニコ」「このコース距離走って0.0秒差とかw」と驚きと喜びの声が集まった。
毎回15~30ほどのSS(スペシャル・ステージ)をのべ数百キロ走破し、その総合タイムで順位を競うWRCにおいて、コンマ差以下での決着は非常に珍しいこと。最後まで諦めずに走りきったパヤリの執念が勝利を呼んだのかもしれない。
(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)