将棋日本シリーズJTプロ公式戦の2回戦第3局が9月14日、熊本県益城町の「グランメッセ熊本」で行われ、広瀬章人九段(37)が千日手指し直しの末、丸山忠久九段(54)に159手で勝利した。準決勝進出を決めた広瀬九段は、11月2日に行われる東海大会で藤井聡太JT杯覇者(22)ー佐々木大地七段(29)戦の勝者と対戦する。
ともにタイトルを経験した両者による注目の2回戦は、広瀬九段に軍配が上がった。振り駒の結果で丸山九段の先手となったが、角換わりの一戦が繊細なかけ引きの中で千日手に。指し直し局では、後手となった丸山九段が得意戦法の一手損角換わりを志向した。
指し直し局は持ち時間と考慮時間がなく、初手から1手30秒未満のルールに。スリリングな展開から攻めに出た広瀬九段が抜け出し、先にペースを握った。しかし、経験豊富な丸山九段も簡単には譲らない。押し引きから互いの主張をぶつけ合い、流れを引き戻して見せた。しかし、終盤戦では広瀬九段が再び逆転。最後まで手に汗握る、ねじり合いの大熱戦を制してみせた。
この結果、広瀬九段が準決勝に進出。次戦は11月2日に行われる東海大会で、七冠王の藤井JT杯覇者ー佐々木七段戦の勝者と激突する。
JTプロ公式戦は前年覇者、タイトルホルダー、賞金ランキング上位者から12人が選出されるトップ棋士たちによるトーナメント戦。持ち時間は各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間。
(ABEMA/将棋チャンネルより)