勝利直後の衝撃の感想に、リーダーも驚きを隠せない様子だった。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2024」本戦トーナメント決勝、チーム永瀬 対 チーム稲葉の模様が9月14日に放送された。第5局では、チーム稲葉の藤本渚五段(19)が永世名人資格保持者の森内俊之九段(53)に勝利。「詰みが見えちゃって…」と最速で勝ちに行った現役最年少棋士の姿勢に、ファンも圧倒されていた。
走り出したら止まらない。初めて上がった決勝の舞台でも、堂々たる存在感を見せつけた。藤本五段は、チーム稲葉2勝2敗の勝負所で登板。2期ぶり2度目の優勝を目指すチームに貢献するべく、34歳年上の永世名人資格保持者・森内九段との対戦に挑んだ。
森内九段の矢倉、藤本五段の雁木と互いの得意戦法をぶつけ合うと、中盤戦はぎりぎりの局面が続く接戦に。しかし、金銀の駒を巧みな使い方が光った藤本五段が抜け出すと、一気に加速。終盤戦では素早く詰みを発見し、息つく間もなく106手でゴールをぶっちぎった。
圧巻の勝利に、チームリーダーの稲葉陽八段(36)も驚きを隠せない様子。「こんなにバシバシやる必要ないんやけど!(笑)」と同門の弟弟子の爆速っぷりにはツッコミを入れざるを得なかった。
“イケイケモード”全開で大先輩のレジェンド棋士から白星をもぎ取ってきた藤本五段だったが、兄弟子たちの待つオーダー会議室に戻ると、「序盤はちょっと苦労しました…」と反省モードに。それでも稲葉八段、上野裕寿四段(21)から「素晴らしいっ!」「イケイケモードでしたね!」と絶賛のコメントを浴びると、「戦いになってからは時間も有利だったので…」と徐々に嬉しそうな表情を見せるようになっていた。
さらに稲葉八段が「最後もあんなに早く詰ましにいくとはね!」と声をかけると、藤本五段は「ちょっと詰みが見えちゃって…。行きたくなっちゃいました」と照れ顔。控えめな表情とは裏腹の超強気の発言に、兄弟子も「言ってみたいねえ~(笑)」と驚かずにはいられない様子だった。
将棋界の次世代を担う藤本五段の躍進に、ファンは大興奮。「なぎさま すご」「つっよ渚」「渚はオラオラ系だったか…ええやんけ」「見え方がエグかった」「つ、つええ」「永世名人を相手に堂々たる勝利」「渚の時代くるでえ」「なぎさまー!」「マジで強いな。渚すごいよね」と驚きのコメントが続々と寄せられていた。
◆ABEMAトーナメント2024 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が7回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士11人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全12チームで行われる。予選リーグは3チームずつ4リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)