【MLB】マーリンズ 4-20 ドジャース(9月18日・日本時間19日/マイアミ)
大谷翔平投手を擁するドジャースがマーリンズに勝利し、12年連続でのプレーオフ進出を決めた。
大谷にとってはメジャー7年目で初のポストシーズンとなる。この日自身初の6安打、3打席連続ホームラン、10打点を記録し、メジャー史上初となる「51-51」を達成する驚異的な活躍でチームを勝利に導いた大谷に、試合後の祝いの席で指揮官が名指しで敬意を表する一幕があった。
長い道のりだった。大谷は2018年にメジャー移籍後、6年間をエンゼルスで過ごしたが、自身は2度のリーグMVPをはじめ数々の史上初の記録を打ち立てるなど投打に活躍したもののチームの成績は振るわず、ついにポストシーズン出場は叶わなかった。「ヒリヒリする9月を過ごしたい」とドジャースに移籍した今季、大谷は打撃成績でキャリアハイを次々と更新する大暴れ。怪我人が続出したチームを支え続け、ついにこの日悲願だったプレーオフを決めた。
史上最高の選手のひとりとも称される大谷の個人での活躍と、低迷し続けるエンゼルスの成績はしばしば取り沙汰されてきたが、つい昨日もMLB公式サイトのサラ・ラングス記者が「大谷がこれまでMLBで出場してきた864試合というのは、ポストシーズンに出場したことがない現役選手としては最長記録」と紹介していた。同記者が「ようやくプレーオフに出場できる」と記した通り、とうとうその不名誉な記録に終止符が打たれることになった。
この日の試合後、ロッカールームではプレーオフ進出を祝うシャンパンが振る舞われた。しかし、ここ11年で10回地区優勝を果たしているドジャースにとって、目標はあくまでもワールドシリーズ制覇。プレーオフ進出決定はあくまで最低ラインのノルマに過ぎない。他のチームではシャンパンシャワーが行われるところだが、ドジャースはグラスでの乾杯というささやかなものだった。ロバーツ監督も乾杯に際し「ここはまだファーストステップに過ぎない。ここから戦って上に登っていく。お互いを信じて共に戦おう」との言葉を選手に送った。
それでも、この日も歴史に残る活躍をしてチームを勝利に導いた大谷に言及する場面もあった。ロバーツ監督はあいさつの冒頭、「今日はショウヘイがとんでもない活躍をした。彼がなし得たことは今後誰にも破ることはできない。そんな君のプレーにまず敬意を評したい」と大谷を名指しして称賛。これにナインもグラスを掲げると、大谷もそれに応えるように頭を下げていた。そんな大谷はこの日の躍動を物語るように、ひとり着替えが間に合わなかったのか、泥のついたユニフォーム姿のままだった。そして乾杯の合図とともに、手にしたグラスを満足そうに一気に飲み干していた。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)
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