将棋の藤井聡太竜王(名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、22)に佐々木勇気八段(30)が挑戦する第37期竜王戦七番勝負が10月6日、東京都渋谷区の「セルリアンタワー能楽堂」で第1局が行われている。封じ手の開封から再開した対局2日目には、新調された“封じ手開封専用ハサミ”が登場。日本将棋連盟100周年記念で特注されたハサミに、ファンは興味津々の様子だった。
タイトル戦に“新アイテム”が登場した。
2日制のタイトル戦では、1日目指し掛けの時点で手番を持つ棋士が次の一手を「封じ手」として専用の書面を2通作成し、それぞれ封筒に入れて一晩立会人た対局関係者が保管している。2日目には、1日目の指し手が再現されたあとに立会人が封筒にハサミを入れて開封。封じ手を読み上げた後に対局が再開されている。
これまでのタイトル戦では、一般的な文房具のハサミが使われてきたが、今回は2024年に日本将棋連盟が100周年の節目を迎えたことを記念して新調されたハサミが登場。金色の「THE SCISSORS」の文字が刻まれた専用の桐箱に収められた特注で、“封じ手開封専用ハサミ”として用いられる。また、ハサミは両利き対応となっており、立会人を務める棋士が右利きでも左利きでも使える仕様だという。
“初入刀”を担当した第1局立会人の森内俊之九段九段(53)は、重要任務を終え「新しくきれいなハサミで、失敗しないようにと思っていました。封じ手の開封は何回かやったことがありますが、箱入りのハサミは初めて。ちょっと緊張しました」と、無事に重要任務を終えたことにホッとした表情を見せていた。
「封じ手」は2日制のタイトル戦だけに設けられている制度とあり、登場するのは竜王戦、名人戦、王位戦、王将戦の各七番勝負のみ。今後も数多く生まれる名勝負を、この必須アイテムが影から支えることになるだろう。
ABEMAの中継に出演した石田直裕六段(35)は「なんだか厳かですね。今後の100年に繋いでいくんですね」。ファンからも「お高そう」「すげーー」「立派なハサミだなあ」「切れ味良さそう」「ドンダケ凄いハサミだよw」「しゅごい」「ハサミは大事」の声が寄せられるなど、ニューアイテムに興味津々の様子だった。
(ABEMA/将棋チャンネルより)