将棋の藤井聡太竜王（名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、22）に佐々木勇気八段（30）が挑む第37期竜王戦七番勝負第3局が10月25日、京都市「総本山仁和寺」で対局を開始した。シリーズは、ともに1勝1敗で推移。本局を制し、先に2勝目を飾るのはどちらか。
防衛4連覇を目指す藤井竜王に、自身初のタイトル奪取を狙う佐々木八段が挑戦する注目の七番勝負。シリーズはともに先手番で勝利を飾り、1勝1敗で中盤戦へと突入する。第3戦は、古都京都の文化財としてユネスコの世界遺産にも登録されている「仁和寺」を舞台に争われる。
開幕戦は藤井竜王が先勝した。角換わりの出だしから挑戦者の佐々木八段は序盤で用意の作戦を披露。前例のない将棋へと展開した。高難度な一局ながら、挑戦者が果敢な攻めを繰り出し若き絶対王者へと挑んだ。しかし、藤井竜王は動じることなく自然な手を重ねてペースを握ると、そのままじわじわとリードを拡大。佐々木八段の粘りを許さず、藤井竜王が鋭く決着をつける結果となった。
19・20日に行われた第2局では、佐々木八段が先手矢倉を志向し右玉の秘策を藤井竜王へとぶつけた。手探りの難解な将棋へと発展したものの、佐々木八段は積極的な姿勢を貫きペースを握ることに成功。快調にリードを拡大させていった。しかし、藤井竜王も簡単には譲らない。激しい攻め合いから、苦戦を意識した藤井竜王が渾身の勝負手を連発し佐々木八段を揺さぶる。それでも佐々木八段は自分を見失うことなく前進。最後まで正確な指し回しで藤井竜王を圧倒し、嬉しいシリーズ初勝利を手にした。
第3局の舞台「仁和寺」は、藤井竜王が過去3度の対局で全勝を飾っている地でもある。しかし、挑戦者は前局の快勝で勢いに乗る。この重要対局を制し、先に2勝目を手にするのはどちらか。
持ち時間は各8時間の2日制。本局の先手は藤井竜王。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
