この勝ち方ができればもう大丈夫だ。ファンにそう思わせるには十分な内容だっただろう。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」11月7日の第1試合は渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)が逆転トップ。2時間オーバーの長丁場を粘りの麻雀で勝ち切った。
この試合は東家から赤坂ドリブンズ・渡辺太(最高位戦)、KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)、白鳥、BEAST X・菅原千瑛(連盟)の並びで開始。渡辺・菅原が先行、それを岡田・白鳥が追う展開が続いた。南1局4本場、岡田へ2000点の放銃を喫すると白鳥はラス目へ転落してしまう。
前回、チームの大黒柱である多井隆晴(RMU)がトップ。その流れを切るわけにはいかないとばかりに、南2局から白鳥の目の色が変わった。まず5200点を岡田からアガり、ラス抜けに成功。親番の南3局、テンパイ流局を挟み、同1本場にタンヤオ・赤・ドラ2の親満貫で一気にトップ争いへ浮上した。
飛翔の時が訪れたのは、トップ目渡辺に2800点差と迫った同2本場だ。先手は3着目の菅原に取られたものの、終盤に平和・ドラで追いついた。待ちは2・5索、ドラは3索でソウズは高いが、白鳥は河を一瞥すると「リーチ」。3巡後、5索をそっとツモ、それが裏ドラとなりリーチ・ツモ・平和・ドラ・裏ドラの1万2000点(+600点)が完成だ。これで三者を置き去りにした白鳥、今期2勝目を手に入れた。
試合前まで7戦して5回の逆連対、牌の巡り合わせの悪さは実感していた。「勝負所で枚数が多いのに負けるという展開が多くて、結構キツいなと思っていました」。それでも南場の親番でしっかり勝負手が決まったこの試合は「とにかくツイていましたね」。少しでも借金を返済し、上位争いに加わるためには、調子が良い時に稼いでおきたい。「次に出る人がめちゃくちゃ大事」とチームメイトにプレッシャーをかけた笑顔は、ファンに復調を予感させた。
「前回のトップは『多井隆晴、戻って来たな!』というトップだったので、絶対に繋げたかった。今日はトップが取れて本当にうれしいです!」とファンへ思いを伝えた白鳥。ファンからはすぐに「おめでとうございます!応援してます!」「アベマズいい流れ!」「よくやった!」「翔ちゃんナイストップでした~!ありがとーー!」と声援コメントが寄せられていた。
【第1試合結果】
1着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)4万2800点/+62.8
2着 赤坂ドリブンズ・渡辺太(最高位戦)3万7800点/+17.8
3着 BEAST X・菅原千瑛(連盟)1万4200点/▲25.8
4着 KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)5200点/▲54.8
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)