■教師の現状は「何から何まで定額働かせ放題」
西村氏が特に訴えたいのは、「教師の長時間労働改善」「ブラック校則の廃止」「残業代が支払われない『給特法』の廃止・改善」だという。「小中高校の教師は持ち帰り残業を含めて月80時間以上の残業をしており、過労死ラインを超えている。死んでもおかしくない状況で働いている。何を削るかではなく、教師は何を大事にしないといけないのかを考えるべきだ」。
環境副大臣・元デジタル副大臣、衆議院議員の小林史明氏は、イギリスでは「教員が担ってはいけない業務」が明確に決まっていることを紹介し、「(日本の)教員の仕事は何かを決めて、それ以外の仕事はやってはダメだと決めないと難しい」と指摘する。
対して、西村氏は「おっしゃる通りで、日本の場合は例えば部活動、PTA関連の会計業務だ、ホームページ更新、最近だと、タブレットが学校に1人1台で配布されたが、生徒の全アカウントを先生の方でこう事務作業で振ったりなど、何から何まで定額働かせ放題だ」と訴える。
小林氏は、教育行政の問題点として、残業問題の放置、教員の多様性の欠如、学校設立の参入障壁の高さを挙げた。さらに「教員の仕事が楽にならない1番の問題は、国が決めた政策を都道府県、市町村、教育委員会と下ろしていく仕組み」だといい、「ITの端末すら市町村ごとに調達しているため、本来不要なアカウント設定の作業が教師に発生している」と述べた。
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