【ラグビー】イングランド代表59-14日本代表(11月24日・日本時間25日/トゥイッケナム)
体格に勝る相手を結束力で打ち負かす。これぞラガーマン、特にFW陣のアドレナリンが爆上がりする瞬間だ。スコアとしては大敗を喫した日本代表だが、後半9分に見せたFW陣の力が結集したスクラムは、大きなイングランド代表を崩壊させ、ペナルティを奪った瞬間、多くの選手が雄叫びをあげた。
ボールを展開し、相手のインゴールにグランディング(トライ)することを目指すラグビーという競技において、ボールの奪い合いとはまた違った醍醐味を感じさせるのがスクラムだ。両チーム、基本的にFW陣の8人ががっちりと組み合った状態から、一方の選手がほぼ真ん中にボールを投げ入れ、足でかき出し合う。この間、スクラムを組んでいる選手たちは全く手を使うことができないだけに、ひたすらに押し合ってボールの主導権を奪い合うという力と力のぶつかり合いだ。
当然、8選手の総体重に勝る方がスクラムでも有利になることが多いものの、組んでいる8人の力が分散すれば、体格に劣る8人がしっかりと力を集めて、タイミングよく押すことで勝つことができる。まさにFW陣のチームワークの見せどころだ。