『探偵!ナイトスクープ』(テレビ朝日系)が12月6日に放送され、10年経っても解けない数学の問題を“力技”で調査した。
視聴者から寄せられた依頼にもとづいて、探偵局長が部下の探偵たちを野に放ち、世のため、人のため、公序良俗・安寧秩序を守るべく、この世のあらゆる事どもを徹底的に調査追求する同番組。今回の「10年間解けない数学の超難問」は、京都府の男性(27)から寄せられた次のような依頼だ。
『私が高校2年生だった頃、公務員試験の数学の過去問題を解いていた際、超難問にぶつりました。それは、コップに入った水の体積を求める問題で、全く答えの出し方がわからないのです。解答集も付いていなかったため、当時、数学の先生にも聞きましたが「正解がわからない」と言われました。あれから10年、いまだに解けないです。もう計算で解くのは諦めました。なぜなら、別の答えの出し方を発見したからです。それは実際にコップと水を用意して、水の体積を測ればいいのだと。もしこれで正解を出せるなら、この世に数学は必要ないという証明にもなります』
実際の問題は、「高さ30cm、口の半径20cm、底の半径10cmのコップを斜めにし、口からこぼれないギリギリまで入った水の体積を求めなさい」という、高3理系数学の積分の内容。今回は、高さ14.2cm、口の半径3.6cm、底の半径2.5cmの実際のコップを用いて測り、数学の計算と一致するのかを調査した。
番組に来てもらったのは、国立東京学芸大学・教育学部数学科の教師で芸人のタカタ先生。先生曰く、この問題は東大理数クラスの難問だという。一方で、「実際に図ろうとする発想はブラボーです!」と、依頼者の姿勢を絶賛する。
数学上の計算は、コップの底を伸ばして尖らせて円すい状にし、水の入った楕円を底面とした円すいの体積から、コップの底を底面とした円すいの体積を引く、というもの。複雑な計算の結果導かれたのは、154mlという数字。実際のコップで測った水は144mlで誤差があったが、先生は「コップの底につなぎ目があるので、その体積分を加えれば154cmという数字になったのではないか」と分析した。
さらに、「数学はモノを数えることと測ることから始まったと言われているので、その起源に立ち返っている。そこから進化が生まれます」ということで、いくつかの問題を実際に調査してみた。