一定の料金を定期的に払って商品・サービスを利用するサブスクサービスの利用が日常的になった近年、契約を巡るトラブルが増加している。
国民生活センターと東京都消費生活総合センターに特にトラブルに陥りやすい事例を聞いた。
まずは以前から多くの相談があるのが、病気やパソコンの不具合などに関して気軽に専門家に相談できる「質問サイト」を巡るトラブルだ。
初回利用時に「500円で使用できる」という案内文を見て登録したものの、その後放置してしまい、2カ月目以降に5000円が引き落とされてしまったというケースも。お得で気軽に登録できるため、最初の利用以降すっかり忘れてしまう人が多いと思われる。
また、2024年前半で特に多かったのが「スタートボタン」を装った広告だ。これは国内事業者のページに表示された「スタートボタン」を押してクレジットカード情報などを登録してしまうと、実はその「スタートボタン」が海外事業者の広告で、元々利用しようとしていたサービスとは別のゲーム配信サービスに登録されてしまうというもの。
そして、ここ数カ月で相談が急増しているのが、SNSで表示された広告が入口となったケース。フィットネスアプリや占いアプリで、最初の月は1000円で利用できるため、すぐに解約する前提で登録。しかし、英語のメールが送られてきて解約方法がわからず、その後5000円から7000円の料金を徴収されてしまうという相談が相次いでいるという。
国民生活センターでは、消費者が海外事業者に単独で取り消しや無効の主張を行うことは非常に難しいとし、注意喚起している。
サブスク契約を巡るトラブルについてダイヤモンド・ライフ副編集長の神庭亮介氏は「スタートボタンのように見せかけて騙すのは、典型的な『ダークパターン』。行動経済学の知見を悪用して、消費者を誘導する騙しの手口だ。本来であれば広告配信業者や掲載媒体がしっかり管理すべきだが、受け手側も怪しいと思ったら契約前にネットで検索するなど、リテラシーを上げていく必要がある」
※サブスク契約中は利用していなくても料金が発生し、解約しない限り支払いが続く。利用していないサブスクの支払いがないか、クレジットカードなどの明細は毎月確認するべきだ。もし不安に思った場合やトラブルが生じた場合は消費生活センターや国民生活センターに相談してほしい。
(『ABEMAヒルズ』より)
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