四日目を終え、1横綱2大関を破るなど3勝と好調の前頭二枚目・翔猿(追手風)。対するは、四日目の取組で元大関・高安を相手に自身およそ1年ぶりとなる“珍手”の伝え反りで館内を沸かせたばかりの前頭四枚目・宇良(木瀬)。ともに角界を代表する人気力士同士の一番だ。
立ち合い、頭から低く当たって宇良の懐に潜ろうとした翔猿に対して、宇良は素早く右を差し、左腕で翔猿を抱え込むように動きを止める。一呼吸おいて、反時計回りに土俵を丸く使いながら宇良が左に変化すると、翔猿はしっかり反応。しかし、翔猿が土俵中央で引いた隙を逃さなかった宇良が、頭をつけて一気に前へ。翔猿は背面から勢いよく土俵の下に落下した。
土俵下で悔しそうな表情を浮かべる翔猿だったが、行司軍配は土俵下に落ちた翔猿に。宇良も「えっ」という困惑の様子を浮かべると、物言いがついた。
「行司軍配は翔猿が有利と見てあげましたが、翔猿の体が飛ぶのと、宇良の手がつくのが同時ではないかと物言いがつき、協議した結果、宇良の手がつくのが早く軍配どおり翔猿の勝ちといたします」
館内にアナウンスされると表情を変えなかった翔猿とは対照的に、宇良は悔しそうに表情を歪めた。勝った翔猿は4勝目、敗れた宇良は3敗目を喫した。
この一番、勝負が決する際にちょっとしたアクシデントも。背中から土俵下に転落した翔猿は、一度は両足をつくも落下の勢いを止められずに客席へ。背後には芸妓さんが座っており、ドスンと激突した。激しい結末に館内は騒然となった。
スロー映像で芸妓さんは、落下する翔猿に驚いた様子を見せながらも衝撃に備え、衝突後、口を手で押さえて笑顔も。さらに身を案じた呼出に声をかけられると、「大丈夫です」といった様子で左手を軽く上げて笑顔で無事をアピールした。
そのやりとりにファンからは「無事で何より」と安堵の声が。さらに「めっちゃ笑顔」「嬉しそう」などの声、「さすがの落ち着き」など称賛の声も聞かれた。(ABEMA/大相撲チャンネル)
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