勝利した藤井王将は、「序盤戦から非常に難しい局面が続き、長考してもわからないところが多く非常に難解な将棋だった。終盤もきわどい局面が続いていたが、最後自玉を安全にすることができて指しやすくなったのかなと思った。しっかりと振り返って次の対局への準備をしたい」とコメント。一方、永瀬九段は「私の誘導で激しいとされている横歩取りを選んだ。中盤から一手一手が難しく、全体的によくわからなない局面が多かった。終盤は競り合いにできればと思ったが、できずに残念だった。スコアとしては厳しくなってしまったが、次局以降も頑張りたい」と話した。
この結果、シリーズ成績は藤井王将の2勝0敗に。防衛4連覇へ向けて2連勝とリードを拡大させた。藤井王将は本シリーズ制覇で谷川浩司十七世名人（62）が保持するタイトル獲得数27期に並び、歴代5位となる。快記録に向けて、大きく前進を遂げた。
シリーズ序盤戦を好発進した藤井王将だが、2月2日には増田康宏八段（27）を挑戦者に迎える第50期棋王戦コナミグループ杯五番勝負が開幕する。2つのタイトル戦を並行して戦うことに加え、“八冠復帰”に向けた叡王戦本戦トーナメントも待ち構えている。今後も藤井王将とトップレベルたちが繰り広げる熱戦に大きな注目が集まることとなるだろう。
注目の第3局は、2月5、6日に東京都立川市の「オーベルジュ ときと」で予定されている。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
