劣勢かに思われた海乃島は、足腰に力を入れるようにグッと踏ん張ると、朝乃若の前へ出る力を利用するかのように首と肩を使って持ち上げ、そのまま土俵外へと落下させた。まさかの光景に館内は騒然となった。
決まり手の「たすき反り」は日本相撲協会の公式ホームページによると決まり手ランキング70位、割合0.01%という超珍手。「相手の差し手のひじを抱えて、その腕の下をもぐり込んで腰を落とし、一方の手で相手の足を内側から取って、たすきを掛けるようにして相手を後ろに反って倒して勝つ」と説明がなされている。
取組直後、この珍手によって土俵下に転げ落ちた朝乃若は、審判の親方に右手を上げ「失礼します」と一礼すると土俵に駆け上がり、小走りで所定の位置へ。一礼をすると、再び慌てたように土俵を後にした。
一方、現役生活最後の土俵を白星で飾った海乃島は、勝ち名乗りを受けると東の花道へ。そこでファンもしくは関係者から花束を受け取ると、花道の奥へ下がっていったのだが…そこで思わぬ光景が。先ほど「たすき反り」で下したばかりの朝乃若が反対の花道に突如として姿を現し、現役生活に区切りをつける海乃島に頭を下げて労うと、花を手渡した。この光景はエックスでも動画がアップされるなど注目を集めており「貴方の魅力は素晴らしい」「負けたのにさすが」「なんかいい、ジーンときた」「裏をダッシュして東の花道の海乃島さんのところに駆けつけてた」など、取組もさることながら、さまざまな反響を生んでいる。(ABEMA/大相撲チャンネル)
この記事の画像一覧2025年11月場所 千秋楽
更新日時:2025/11/23 19:08
※ ○=勝ち、●=負け、□=不戦勝、■=不戦敗





