■2017年には1億PV Togetterに何が?

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 「私が個人的に開発したところからスタートしている」という吉田氏にとっては、思い入れのサービス・Togetter。ただし昨年は自ら「厳しすぎる年」と嘆くほどの苦境に立たされ、「即死は免れている状況」というほどだ。「そもそもネットメディアが全体的に厳しいと言われている。Googleからの広告、アドネットワークからの収入が下がっている。GoogleやDiscoverからの流入にみんな依存してしまっていて、Googleのさじ加減で収入が大幅に変わってしまう」。またTogetterは、Xの投稿を読み込むためにAPI(直接連携する機能)が必須だが、2023年から有料化に。月額600万円以上を支払う中で「トラフィックが下がってきてしまっている中に、APIの支払いが重なって、今ピンチだ」と述べた。

 かつて「ニコニコ大百科」などを手掛けたこともあるひろゆき氏は、状況を分析する。「XのAPIの金額が多少下がることがあっても、なくなることはない。まとめ系のものがなかなかサイトの検索に引っかかりづらくなっているのも、10年前ぐらいから。検索はPCよりモバイルを使う人が増えているので、Googleの影響力自体も下がっているというのもあると思う。Googleが1ページに100件出せたのが、今は10件の制限をしたこともあり、まとめサイト的なものは(表示が)本当に下の方になってしまう。構造自体の問題で、Togetterが努力してなんとかなるような状況ではない」とした。

 今のうちにサービスを他社に売却するという案も提示されたが、吉田氏は「そこは、私が個人的に作ったというのもあって、最後まで面倒を見るというのが基本的に私の考え。
これはもう作品みたいなものなので」と否定。「ユーザーの皆さんに助けてもらいながら、やれるところまでやってみようみたいな感じで考えている」と語った。

 Togetterは、じりじりと苦境に立たされたわけではなく、むしろ1年ぐらい前は調子がよかったという。「まとめサイトの中では、TogetterはやたらとGoogleに評価されているみたいな状態で、API代を払っても黒字だった。『ツイログ』という、個人が作ったサービスがあるが、うちが買収して新たな収入源にしようみたいなことも進めていた矢先に、トラフィックが下がってきてしまった。ただ、そうやって新しいチャレンジはしている」という。「ツイログはサブスクモデルで、データを貯めているユーザーというのはいっぱいいる。利用料自体は増えている」とも明かした。

 さらに、Googleからの評価を上げるべく、コンテンツのクオリティ向上には労を惜しまない。「ある程度コントロールが効く内部のライターの方々に、今までのものよりも多少質がいいものとか、今話題のものを即時ちゃんとまとめていくみたいな体制を作る。(新規では)ユーザーには新しいドメインに引っ越していただいて、そちらは評価とはまた別の所で収益化していく」と述べた。

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