【写真・画像】なぜ道路が陥没した? “地下空洞”の予兆とは?八潮市の事故を専門家が解説 3枚目
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 そして、救助が難航している理由の1つが下水道管内の「水流」だという。現場を視察し、復旧にあたる埼玉県 復旧工法検討委員会・森田弘昭委員長は「大量の水と、そのスピード。流速は(毎秒)1から2メートルくらいはある。人間の力であらがえる流速ではない」と語る。

 下水道管は処理場に向かって傾斜が付いていて、今回の陥没現場は処理場に近く、水の流れがより速くなっている。埼玉県は 流れ込む下水を減らすため既存の水路を使う形で バイパス工事を実施。しかし、バイパスで迂回できる水量は毎分 およそ4立方メートルで、下水道管を流れる水の80分の1以下だ。さらに 水位を下げるため12の市と町に 午後2時~午後5時までの間、可能な限り、節水を呼び掛けている。

 いつ本格的な救助活動が始められるのか。藤井代表は「最後、人命救出になると、人がその中で作業しないといけないので、少なくとも(水位を)50センチくらいまでには下げないと難しい」と語った。森田委員長は「もう緊急事態なので『1日だけ我慢して下さい』と言って、24時間水を止めるとか、大型の排水ポンプ車で川に下水を放流の組み合わせだと思う」との見方を示した。

もう1つの理由は「硫化水素」?
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