■フリーランスならではのコミュニティ

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パソコン作業をする眞理さん

 ある日、パソコンで長時間作業をするため、島で知り合った友人とルームシェアをしていた。「ホームページとか、広告で流れてくる画像とか作ったりしている」。現在の眞理さんの月収はおよそ30万円で、ウェブデザイナーとして請け負う業務委託の仕事で生計を立てている。「フルリモートでどこでも仕事していいよ、という仕事だけ受けたいなと思って」。

 パソコン1つで仕事をしながら、好きな場所で生活を送る。こうしたライフスタイルを実現させる人は「デジタルノマド」と呼ばれている。その数は年々増加しており、いま世界中では3500万人以上いると言われている。約10年後には10億人近くになる試算もあるという。

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イベントの様子

 長野県にある、湖畔のゲストハウスに集まった30人の新米フリーランス。1泊2日で開かれていた、確定申告の手順をレクチャーするイベントに眞理さんも参加していた。「わからないことが多すぎて。いくら稼いで、税金をいくら取られてとか全部計算しないといけないから。いろいろな書類を集めるのが結構大変」。

 組織に属さないフリーランスにとって、こうした場所で繋がる仲間は貴重な存在。眞理さんと相部屋になったメンバーも、みな1度は会社員を経て、フリーランスになっていた。

「1人の方が圧倒的に楽だし、やることやっておけば誰にも文句言われないし」(フリーランスライター・29歳)

「本当にどう生きていきたいかと思ったら、会社員で居続ける事でもないし…。何が正しいかわからないけど、好きなことやってるママでいたい」(フリーランス作業療法士 シングルマザー・37歳)

■「人の期待に応える人生をもう諦めた」
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