ところがファン・デル・メルヴァの選択は、まるで違った。敵陣5メートルラインのペナルティからFW陣が突進、ラックからボールがラインに渡ると、大外で待っていたファン・デル・メルヴァに、途中出場のスタッフォード・マクドウォールがラストパス。ボールを受けた時点では、走り込むスペースも小さく、しかも敵選手が次々と迫ってきていた。ここでファン・デル・メルヴァは、トライエリアぎりぎり目指して突進するのではなく、なんと高くダイブした。相手選手からタックルを受けて、体そのものはタッチラインの外に出されていたが、空中にある限り、出たことにはならず、伸ばした右手でしっかりとボールをトライエリアにつけることに成功。トライが認められた。
瞬時の判断、身体能力などが揃わない限り成立しない神プレーに、チームメイトたちも大興奮。当然、満員になったホームのファンからも歓声が止まなかった。
(ABEMA/WOWSPO/ラグビー欧州6カ国対抗戦 シックス・ネーションズ)


