埼玉上尾のアウトサイドヒッターにサーブが回ると、コート場外の後方から助走をつけ、エンドライン前で飛び上がり、ジャンピングフローターサーブを繰り出した。ネットを高く超えた回転数の少ないボールは対角のレフトに向かったが、相手レシーバーはこれがアウトになると確信した様子だった。しかし、NECレッドロケッツ川崎の佐々木遥子と佐藤淑乃はそれぞれボールを避けるように動く中で、ボールは急激に落下を始める。

 とく佐藤は、自身の“頭上”を通す狙いだったのか頭をもたげるようにボールを避けたが、突然ボールがコートに入ってきたことで、そのまま足をガクガクッとさせながら後方によろけてしまった。直後に、味方に向かって「ごめん!」といった手振りを見せたものの、変幻自在のサーブには致し方ないといった雰囲気も醸し出していた。

 それもそのはずだ。2月8日終了時点で、目黒安希はSVリーグの「サーブ効果率」において単独トップに立つ17.0%を記録している。この試合でもチーム最多の14本のサーブを担当。サービスエースでの得点はこの場面のみだったものの、相手チームのサーブレシーブを崩し、サーブレシーブ失敗と判定されるサーブの「効果」で5ポイントを記録。この試合のサーブ効果率も14.3%と、得意とするサーブでチームを引っ張る活躍を示していた。

 目黒のサーブはリーグにおいて上位を争う質を誇り、毎節のように2試合で20点前後のポイントを獲得。サーブ得点ランキングでも5位以内に毎回のように名を連ねる常連であり、その成績にはファンもSNSで「目黒安希選手の時代がやってきた」とコメントするなど、試合には敗れたもののコート上で大きな存在感を放っている。(ABEMA de J SPORTS/SVリーグ)

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