将棋の藤井聡太王将(竜王、名人、王位、王座、棋王、棋聖、22)に永瀬拓矢九段(32)が挑戦する「囲碁将棋チャンネル 第74期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局が2月15日、大阪府高槻市の「摂津峡花の里温泉 山水館」で始まった。シリーズは、藤井王将が開幕から3連勝で防衛4連覇に“王手”をかけている。若き王者が本局で決着を付けるのか、後がなくなった永瀬九段が踏ん張るのか。本局の先手番は藤井王将。
藤井王将と永瀬九段がタイトル戦で4度目の激突となった注目のシリーズ。第4局は、高槻の景勝地として親しまれている摂津峡の「山水館」を舞台に争われる。高槻市では、昨年12月に新・関西将棋会館がオープン。西の本拠地として大きな注目を集めている。藤井王将が「山水館」で対局するのは3回目。過去2局の戦績は1勝1敗となっている。一方、永瀬九段も第70期の挑戦時にこの地で対局を行ったが、接戦の末に黒星を喫している。決着か、反撃か、この大勝負を制するのはどちらか。
第1局は、永瀬九段の先手で相掛かりの出だしに。終盤の入り口まで挑戦者ペースで進行していたものの、勝負所で慎重に受けに回った永瀬九段に対し、藤井王将が金を躍動させ攻守に手厚い好手を披露。バラバラだった陣形から瞬く間に堅陣を築き上げると、緩急自在の指し回しで先勝をもぎ取った。
第2局は、後手番の永瀬九段が横歩取りを志向。スローペースでの進行となったが、藤井王将が封じ手で放った角が徐々に存在感見せる展開となった。長い中盤戦から藤井王将が圧倒的な構想力を見せつけ、手堅く勝利を飾ってみせた。2月5・6の両日に行われた第3局は、シリーズ初のなる角換わりの出だしし。千日手の可能性も含まれる展開の中、永瀬九段が主導権を握ることに成功した。しかし、寄せ合いの中で情勢が一変。藤井王将が圧倒的な読みの力を見せつけ、白星をもぎ取る結果となった。
防衛4連覇を目指す藤井王将は、シリーズを制覇した場合、谷川浩司十七世名人(62)が保持するタイトル獲得数27期に並び、歴代5位となる。驚異のスピード感で金字塔を打ち立てる藤井王将は、本七番勝負で快記録をマークするのか。その戦いぶりから目が離せない。
本局の持ち時間は各8時間の2日制。第4局の先手は藤井王将。
(ABEMA/将棋チャンネルより)





