就業体験が終わった夜、池村さんは参加者4人と食事会を開いた。本音を聞きたいという池村さんに、大和田さんは「くさいというより、“新鮮”を熟成させたら、こうなるんだなと納得したにおい」。琴水さんは「くさいではなく、崇高なもの」と表現。池村さんは「本当にそう言ってもらえるとうれしい。どうしよう眠れなくなっちゃう」と笑った。
最終日となる翌朝、池村さんが「手際も良くて、早く働いてもらいたい」と願うなか、村役場で後継者になるか否か、移住の意思確認が行われた。会社員の大和田さんは「自分でつくったコアジが乾燥したものが出てきたときに、ここまで行ったんだなと感動した」と目を潤ませ、「今回の体験では未熟さも痛感した。売れるくさやを作れてこそだなと思う。やらせてもらえるなら、3000匹でも1万匹でも、本気でここで挑戦して移住したい」と意気込んだ。
大学生の琴水さんも「こんなに楽しい仕事ってあるんだ。とにかく池村さんの人柄。『失敗してもいいよ。とりあえずやってみなよ』みたいな感じだ。私みたいなのが1人飛び込んでも、みなさんあたたかく受け入れてくれるのだろうなと思った。ぜひ移住したい」と語った。
参加者4人中2人が、くさや後継者として、島に移住する意思を示した。池村さんは「300年の歴史がある伝統文化と言われていたが、昔からずっと愛されていて、それが後の伝統になっているだけの話。体験してくれた人が、これからも愛し続ければ、まだまだ伝統は続くのかなと思う」と期待した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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