台湾代表でも活躍する背番号14は、ライトで踏み切った自身の左斜め後方から届くボールを右手で捉えた。やや後傾になる無理な体勢ながらもお構いなしに右腕を振り抜くと、強烈なスパイクを相手コートの中央後方、エンドラインギリギリに叩き落としてみせた。

 点の取り合いが続いていた第1セットを制したことで、自身はそのままコートに大の字になって両腕を突き上げた後、右拳で胸をポンポンと叩いて、自らのポイントを喜んだ。

 結果的にこのポイントは試合を大きく左右し、チームはセットカウント3-1で勝利。昨季は10チーム中9位で、今季は最下位に沈むチームが前節から初の連勝を飾ると共に、昨季の3勝を上回る4勝目を手にした。この結果をもたらした張に対して、ファンもSNSで反応。「難しいトランジッションアタックをアウトにすることなく決めきった!」「寝ながら胸どんどん最高ですやん」「チャンさんやっぱかっこいー」「セットを取り切った張育陞選手の活躍は隠れPOMだと思った」「頼りになりすぎてカッコよすぎる」「チャンくんカッコよかった!」と、“後傾スパイク”や試合を通しての活躍に酔いしれていた。

 張は2019年、19歳の時に台湾から来日してヴォレアスに入団。その後、V2リーグ時代の2021-22シーズン、2022-23シーズンにはチームを連覇へと導き、自身は2年連続で最高殊勲選手賞(リーグMVP)を獲得した、名実ともにチームのエースである。

 今季もここまでの30試合で1000を超えるアタックを放ち、決定率でもリーグ上位に食い込む49.8%を誇っている。得点ランキングも2月24日時点でリーグ7位の550点を挙げるなど、強さとうまさを備えたアタッカーとして、日本最高峰の舞台で存在感を示している。
ABEMA de J SPORTS/SVリーグ

この記事の画像一覧
【映像】人間離れした後傾スパイク
【映像】人間離れした後傾スパイク
女子バレー、 “変な動き”のサービスエース レシーバーも崩れ落ちた驚きの変化 
女子バレー、 “変な動き”のサービスエース レシーバーも崩れ落ちた驚きの変化 
この記事の写真をみる(4枚)