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 3月2日、神奈川・横浜武道館でプロレスリング・ノアの春のビッグマッチ『ABEMA presents MEMORIAL VOYAGE 2025 in YOKOHAMA ~NOAH Jr. TAG LEAGUE 2025~』が行われた。

 メインイベントはGHCヘビー級王者のOZAWAと、GHCナショナル王者・征矢学のダブルタイトルマッチ。OZAWA側セコンドのTEAM2000Xと征矢側セコンドの情熱RATEL’Sがリングを取り囲み、場外に転落した選手をリングに押し戻すランバージャックデスマッチとして行われたダブル王座戦は、両軍が入り乱れる大乱戦となった。

 元日の清宮戦以降、常にのらりくらりとした闘いで相手を翻弄するOZAWAに対し、征矢は試合開始早々に座禅を組み2月28日に亡くなった師・西村修さんばりの瞑想。これで集中すると「情熱!」と叫びながら一直線の闘いを展開。血走った目でOZAWAに顔を近づけ「OZAWA! 俺をなめろ!」と絶叫し、OZAWAが抵抗すると「ならば、俺がなめてやるよ!」と、OZAWAの顔面に掟破りの顔面舐めを敢行した。

 この放送コードに抵触しかねない攻撃で精神的なダメージを受けたOZAWAだが、征矢を場外に落としセコンドのTEAM2000X勢に総攻撃させると、リングに戻された征矢に文字通り「なめんなよ」とばかりにコーナー串刺しドロップキック、高さのあるミサイルキックを叩き込む。

 しかし征矢の情熱はこんなものでは止まらない。コーナー上での攻防でOZAWAを場外のTEAM2000X勢に向けてデッドリードライブで投げ捨てると、セコンド全員に向けて情熱プランチャ! そこからリングに戻り、デスバレーボム、弾道(ラリアット)。さらにジャンピングDDTと畳み掛け勝負あったかに思われたが、TEAM2000Xがレフェリーの足を引っ張りカウント3を阻止した。

 ここから両軍入り乱れる乱闘となり、TEAM2000Xの遠藤哲哉がかねてから自軍へ勧誘していた情熱RATEL’Sの菊池悠斗にパイプイスを手渡し、羽交い締めにした征矢を殴るように指示するが、タダスケがイスを奪い取ってこれを阻止。ところがタダスケはそのイスで菊池、さらには征矢を殴りつけ情熱RATEL’Sを裏切り、そのままTEAM2000Xに寝返ったことで状況は一転。

 それでも征矢は一度はOZAWAの必殺Real Rebel(ワンステップ式フェニックススプラッシュ)を自爆させるなど奮闘するが、OZAWAは鮮やかなサマーソルトキックから旋風脚さらにビッグベンエッジ(変形ブルーサンダー)と畳み掛け、最後はReal Rebelを完璧に決めて、粘る征矢から3カウントを奪ってみせた。

敗れた征矢は涙、涙
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