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 史上初のGHCヘビー級とGHCナショナル二冠王となったOZAWAは、試合後にマイクを握ると「征矢学はやっぱり不味かったな。でもタダスケ、おまえはめっちゃくちゃ美味しかったぞ~い! 征矢学、おまえは取ってつけたように情熱、情熱と叫んでいるが、こんなクソみたいな扱いを受けてきた俺がNOAHを辞めなかったのは、俺に情熱があるからだ。征矢学、おまえは外から来た人間だ。だからプロレスリング・ノア道場の教えは知らない。今の道場長・清宮海斗、それより1コ前のマサ北宮、NOAH道場の教えて従い外に行った人間、鈴木鼓太郎、潮崎豪、KENTAでもいい。そいつらからNOAH道場の教えを学べ!」と罵倒。征矢は場外で顔をくしゃくしゃにしながら悔し涙を流した。

 ここでマサ北宮が乱入。OZAWAを突き飛ばすと「おい、OZAWA! NOAHの闇なんてもんはねえんだよ。ただ一つな、NOAHの道場は厳しい。デビューを満たす水準は下げられない。それだけだ。お前だって死に物ぐるいで食らいついてきてデビューをつかんだんだ、それぐらいわかるだろう。とにかく、お前のその勝手を見逃していたら選手会長としてもスカウティング部長としてもいち選手としても由々しき事態だ。これ以上の勝手は許さない。よって俺が次、挑戦を表明する! そしてお前のその減らず口も黙らせる、以上だ!」と、王座挑戦を表明した。

 これに対してOZAWAは、「マサ北宮、おまえへのアンサーの前にちょっとだけ言いたいことがある。今取ったこのナショナルのベルト、こいつはやっぱり2軍、3軍のベルトなんだ。だからこのベルト、やっぱい~らない!」とGHCナショナルのベルトを投げ捨て、「おい、拾っていいぞ。チャンピオンになるチャンスだ。拾え」と、ベルトへの侮辱行為をしながら挑発。二冠王になった直後、GHCナショナル王座を事実上の返上宣言だ。

 さらに「俺がデビューしてクソみたいな扱いをされていた時、お前は何をしていた? お前は俺のこの扱いを見てきただろう。デビューが3日しか変わらない全日本プロレス安齊優馬をN-1に出場させ、俺には試合の機会すら与えなかった。新日本プロレス期待の若手・大岩稜平を清宮のパートナーに任命した時、会社は俺を干していた。お前はその瞬間をちゃんと見ていただろう。その時に選手会長として何もしてこなかったクセに、今さらGHCチャンピオンになったところで、いったい何ができるんだ? 俺がいままでされてきた扱い、この(GHCヘビー級)ベルトを懸けて、プロレスリング・ノア道場の教えを叩き込んでやる。わかったか! わかったなら帰れ! この永遠の中堅レスラーが!」と、罵倒しながらGHCヘビー級王座挑戦を受諾した。

 デビュー以来の団体からの冷遇を復讐心に変えて、手段を選ばず25周年メモリアルイヤーのNOAHを制圧しつつあるOZAWA。選手会長としてその暴走を止めるべく立ち上がったマサ北宮は、OZAWAを黙らせることができるのか。それぞれのNOAH道場論がぶつかり合うGHCヘビー級タイトル戦は、3・22後楽園ホールで実現する。

文/堀江ガンツ

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