3月に入り、2026年春に卒業する大学生の就職活動が解禁された。
近年は少子化と人手不足による売り手市場が続いている。リクルートによると、2025年卒の就職確定率は91.7%で、2012年卒の調査開始以来、過去最高を記録している。一方で、株式会社リクルート就職みらい研究所所長の栗田貴祥さんは、「2026年卒の2月1日時点の内定率が約4割で、昨年にも増して早期化が加速している現状だ。実際、学生に話を聞くとまだ準備しきれていないうちに企業側から選考の案内が来て、何をどう伝えたらいいのか困っているというような声もある」と実情を語った。
解禁前に内定獲得者がすでに出ている一方、早期化に困惑する学生の存在もいると栗田さんは指摘。しかし、その手助けとなるツールの利用も活発になりつつある。2025年卒の学生の34.5%が「生成AIを使用した」と回答し、2024年卒と比較しておよそ20ポイント増えたという。生成AIの使い方に関しては、自己PRの作成やエントリーシートなど、提出書類に関連する項目で多く活用されている。
「上辺だけの装ったものは通用しない」
