「上辺だけの装ったものは通用しない」
栗田さんは、「メリットは、学生にとっては不慣れな志望動機や自己PRといった文章作成にうまく活用することで、効率的に文章の素案を作成できること。それによって、内省を深めるための時間を確保できたり、生成AIの質問に回答する中で、今まで自分では気付けなかった自分の思考や強みについて、内省を深めるなど、壁打ち相手みたいな形で活用してる学生がいる。いろいろな使い方で就職活動に活用しているのは面白い」と語る。
一方で、調査によると、生成AIから得た回答をそのままエントリーシートに使用したり、本来の自分以上に良く見せようとする学生が増加しているとの結果もある。
栗田さんは「全てを生成AI任せにしても、次のステップや企業とのやり取りにおいて、上辺だけの装ったものは、企業の皆さんもプロフェッショナルなので、通用しない。入社した後にミスマッチで苦労してしまうことにもつながりかねないので、活用の仕方を間違えないようにすることが重要だ」と警鐘を鳴らす。
2026年の新卒採用について、マイナビの企業側への調査では、78.1%が「厳しくなる」「採用難の状態になる」と予想している。そのような状況の中、企業側も様々な取り組みをしている。
栗田さんは「昨今の若者は“不確実性”を極力少なくしたい特徴があるといわれる。配属ガチャという不安を払拭するために、『初任配属確約』といった採用手法を取り入れている企業が増えてきている」と述べる。
一律的で画一的な採用方法だけでは個人と企業がウィンウィンになれる状況ではなくなってきていると栗田さんは話す。
「一人一人のキャリアの価値観や実現したい働き方に丁寧に向き合わないと、魅力的な職場とは感じてもらえなくなっている。そこを丁寧に取り組めば、働く人たちの生産性が上がる可能性もあり、逆に生き生きと働ける従業員が集う組織であれば、学生から見ても魅力的な職場に映り、入社してもらえる可能性も高まる」
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