■介護者が疲労困憊…改善しない待遇と環境
SNS上でも、介護士からの悲痛な叫びが見られている。「すぐ対応できるように食事は5分、トイレも扉を開けたまま」「帰宅の時に意識が飛んで、フェンスに激突したこともある」というように、身を削るように働いている。その要因とされているのが、介護現場の人手不足。2040年には約57万人の介護職員が不足するという試算まで出ており、賃金の低さや身体介護の負担などの労働環境は、いまだに改善されていない。
夜勤の過酷さなどをYouTubeやSNSなどで発信している介護系インフルエンサーのはたつん氏は、自身の経験も踏まえて、現状を語った。「夜勤は夕食に始まり朝食で終わる。(対応する)利用者様が40人、50人というと人数が多いから大変と思われがちだが、やはり質だ。玄関で『帰りたい』と叫ぶ人、歩けないのにフラフラと歩く人がいる。あとは(倒れて)頭から血を流したり、排泄してしまったり」と、施設や利用者によっては、実に様々な事が起きる。
■16時間勤務+残業も
