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【映像】中国・四国の藤本六段が対局開始直後にニヤリ?
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 公式戦もフィッシャーも、もう誰にも止められない!全国を8つのブロックに分け、エリア対抗の形式で行われる団体戦「ABEMA地域対抗戦2025 inspired by 羽生善治」の予選Aリーグ1位決定戦、関西A 対 中国・四国が3月8日に放送された。現役最年少棋士で香川県高松市出身の藤本渚六段(19)は、圧巻の3連勝でチーム勝利に大貢献。ファンからも絶賛のコメントが相次いだ。

【映像】中国・四国の藤本六段が対局開始直後にニヤリ?

 この強さは、“勢い”だけでは語れない。そんな存在感を存分に見せつける試合運びとなった。チーム中国・四国2勝1敗の第4局で初登場となった藤本六段は、振り飛車党の第一人者でもある兵庫県加古川市出身の久保利明九段(49)と対戦。急戦を仕掛けたが、経験豊富な久保九段に動きを封じられたかと思われたが、中盤で飛車を活用させて主導権を握ることに成功した。終盤は久保九段の粘りに対し、藤本六段は徹底した入玉作戦で着実にリードを守り切り押し切って白星を手にした。

 2度目の登板は、チーム3勝4敗と大ピンチの第8局。ここでは、初手合いの関西Aの重鎮・佐藤康光九段(55)と対戦。これまで負けなしで猛進してきた佐藤九段に対し、得意の雁木をぶつけた。指しなれた戦型とあり、バランス感覚はピカイチ。少しづつ隙をなくすとともに先手にダメージを与え、大先輩を相手に勝利を飾った。

 チームの大ピンチからフルセットに持ち込むことに成功した藤本五段だったが、まだまだ強敵が立ちはだかる。迎えた最終局では、敵チームに所属する兄弟子・稲葉陽八段(36)と激突。前年のABEMAトーナメントでは同じチームで優勝も経験した両者だが、チームを違えて大勝負で盤を挟むこととなった。振り駒で先手となった稲葉八段は、四間飛車を志向。ねじり合いから判断の難しい激戦へと発展したものの、藤本六段が丁寧な対応で主導権を握り、最後は即詰みに打ち取り嬉しい勝利を手にしてみせた。

試合を振り返った藤本五段のコメント
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