これからの子どもたちに伝え続けること
大木さんは大学時代、東北での震災ボランティアに10回参加。その中で被災者の方から言われた“ある一言”が心に残ったという。
「『忘れられることが一番怖いんだ』というのを聞いて、自分の地元は忘れられること以前に知られていないっていうのがありました」
旭市で起こったことを多くの人に知ってほしい。そして子どもたちに防災の知識を身に着けて、理解を深めてほしい。そんな想いから生まれたのが旭市内の中学校の同級生らと共に立ち上げた「トリプルアイプロジェクト」である。
最初は風化防止のイベントで自分たちの体験を話すことから始まったこのプロジェクト。その後、震災を知らない子どもたちに向けた防災パンフレットを一から作成し、毎年配布してきた。その数は約8000部にもなるという。さらに出張防災教室も行っている。
この日は、千葉県銚子市を拠点に活動するダンスチームの小学生を対象に、防災知識を学ぶことができる「かるたづくり」を実施した。
「一番はやっぱり楽しく防災について学んでもらって、いざというときの行動につなげてほしいというのがありましたので、楽しく今日もできていたと思うので良かったです」
楽しみながら防災について学んでほしいという想いは、確かに子どもたちに届いている。
あの日、突然街を襲った大津波。災害はいつ起こるかわからない。そう強く感じた大木さんは、これからも子どもたちに伝え続けるという。
「やっぱり自分事として捉えるのはなかなか難しいとは思いますけど、いざというときに子どもでも自分の命を自分で守れるように、これからも私たちも頑張っていきたいと思います」
(『ABEMA Morning』より)
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