将棋の伊藤匠叡王(22)への挑戦者を決める第10期叡王戦本戦トーナメント決勝が3月18日、東京・千駄ヶ谷の将棋会館で行われ、斎藤慎太郎八段(31)が糸谷哲郎八段(36)に勝利した。この結果、斎藤八段は挑戦権を獲得。4月3日に開幕する五番勝負で、自身初となる叡王位奪取を狙う。
斎藤八段が2022年の第80期名人戦以来、約4年ぶりのタイトル戦登場を決めた。決勝戦では、同じ関西所属の糸谷八段と激突。振り駒で斎藤八段の先手に決まると、相居飛車の力戦形へと発展した。双方積極的な立ち上がりから糸谷八段は中央で存在感を示したが、斎藤八段もぐんぐん前進し後手へプレッシャーをかけていく。ペースを握った斎藤八段は、自玉の堅さを活かして一気の寄せに出た。糸谷八段にとっては最後まで持ち味を封じられる展開となり、斎藤八段が快勝を飾る結果となった。
斎藤八段は、2017年の第88期棋聖戦でタイトル初挑戦。翌年の第66期王座戦で初戴冠となった。以降、2021年から2年連続で名人戦に挑戦。3年ぶりのタイトル戦線復帰を決めた。
対するは、昨年の五番勝負で八冠王だった藤井聡太竜王・名人(王位、王座、棋王、王将、棋聖、22)から叡王位を奪取した伊藤叡王だ。初防衛を目指す若き叡王と、7期ぶりの戴冠を狙う斎藤八段は、短期決戦の五番勝負でどのような戦いを見せるのか。両者の激突から目が離せない。
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