農水省の調査によると、スーパーでのコメの平均価格(5キロ当たり)が初めて4000円を超えたという。これは去年と同じ時期に比べてほぼ2倍だ。
「備蓄米放出」を受けて国民も期待したが値段は下がっていない。
この点について、三菱総合研究所 研究理事の稲垣公雄氏は「備蓄米そのものは60キロあたり約2万1000円で思っていたより安めの値段がついたが、“もの自体”はまだ出ていないので、すぐには価格が下がらなかった。一方で、『どこかにコメを隠している業者がいるのでは』とも言われていたが、そういう業者がいたのであればコメを出す可能性があったが、それは出てこなかったということ。基本的には、もう少しすると出てくる備蓄米そのものは、今の約4000円の下の水準になると思うので、『それ以外のコメがどうなるか』だと思う」と分析した。
結局、コメ価格高騰の原因は何だったのか。
江藤大臣は会見で「需要に見合うだけのコメの量は確実にこの日本の中にはある」「しかし、流通がスタックしている」と話していた。
JA等大手の集荷業者の出荷数量は前年より21万トン減少。これが、いわゆる“消えたコメ”を呼ばれるもので、農水省は同量の備蓄米を放出した。
「大手集荷業者ではないところに20万トン回っただけ」
