勉強ができるようになる3つの鉄則
ここまで東大に合格した生徒の勉強法を見てきたが、広く一般的に活用できる法則はないのだろうか?
教育経済学を専門とする慶應義塾大学の中室牧子教授に小学生〜大学生、さらには大人も参考になる3つの鉄則を聞いた。
1.目標を立てる
「シンプルで、お金がかからず、誰にでもできる方法だと思うが、勉強できないと悩んでいる人はいても、どうすれば勉強できるようになるのかを真剣に突き詰めて考える人はあまりいない。実は、きちんと目標を立てて、目標を達成するために、今自分に足りていないものは何で、どうすればうまくいくのかを考えるとそれだけで成績が上がったことを示す研究もある。ただし目標の立て方には注意点がある。アウトプットにではなく、インプットに対して目標を立てるべき。例えば、テストで90点を取るとか、東大に合格するという目標ではなく、勉強時間などインプットに目標を立てる。しかも高い目標ではなく自分ができそうな目標を立てることが有効だ」
2.習慣化する
「勉強は習慣化させることが非常に大切。習慣化する上で2つポイントがある。1つは、最初に始める時のハードルを下げること。人間は物事に取りかかる時に高い心理的ハードルを感じるので、『ちょっとしたご褒美』を用意してあげる。例えば、ジムを始めたなら、行く時に好きな音楽を聞くとか、今ハマってる動画を見ながらランをするなどだ。あとは、くり返すことが非常に重要だ。例えば、歯磨きをするとき、私たちは辛いとかしんどいと感じない。5週間とか8週間くらい、同じことをくり返し続けていくと、いつの間にか習慣になって、辛いとか苦しいと感じなくなる」
3.チームでやる
「チームでやることによって生産性が上がるという研究は大人の仕事でもけっこうある。分かっている人から教えてもらえるというような教え合いの効果が働く。例えば一緒に勉強・仕事をやろうとなった時に、『自分が足を引っ張ったら申し訳ない』という気持ちになることがあるが、このような社会的プレッシャーを感じやすい環境ということもあって、生産性が高くなる。『勉強できる子が一方的にできない子に教えて損をする』と心配するかもしれないが、実はみんなの成績が伸びることを示している研究もある。私も人に教えることを通じて深く理解できた時があるが、教えることは最大の学びなので、教える人も損をしない」
(『ABEMAヒルズ』より)
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