また、デザインにも意味があり、「積み木がそうであるように、さまざまな形や色のブロックを組み合わせることによって、豊かな場を作り出すことを意図した」という。米澤さんが設計したのは、公園や広場などに合わせて、数や形状を組み替えられるトイレだ。さまざまな色や形のブロックをボルトで接合し、自由に変形できるのが特徴だ。

 このデザインについて、米澤さんは「半年だけのための建築を作ると言うよりも、その後も移転・転用して長く使い続けていけるトイレにすべきだという考えのもとに設計を進めた」と明かす。

 米澤さんが考案したのは万博閉会後に個室をばらし、それぞれ独立させることができるトイレ。移設先に応じた数や形状で組み換えて使うことができる。しかし、そのデザインのおかげで安っぽく見られ、工事金額を中抜きしているのではとの疑惑も浮上した。これに米澤さんは「実態に合わない高額な金額では工事できない仕組み」だと反論した。

2億円→1.5億円まで引き下げ
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