しかし、活動が世間の目に届くようになると、応援の声の一方で誹謗中傷の声も増えていった。「『ダウン症のくせに』『ダウン症モデル、なんで“ダウン症”を付ける?』(といった投稿を見て)モデルとして戦えないんだと。『モデルはきれいでなくてはならない』『背が高くてはならないのに背が小さい』『ダウン症顔のモデルなんかいらない』とか。障害があったって、ダウン症だって夢持ったって自由だ。それを全否定されている気がすごくする。“ダウン症モデル”というワードをすごく言われる」(由美さん)。
菜桜さんには筋肉の弱さに加えて、重度の知的障害もある。何度同じ事を言っても、なかなか覚えることができず、取材中もすぐに集中力が途切れてしまう。
インタビュー中でも違うことが気になってしまい、集中できなくなってくると、由美さんから注意が飛ぶ。「しっかりして、悪いけど。だったらモデル辞めよう。やるんだったら、ちゃんとお仕事はお仕事でしなければダメ。こんな(姿勢の)足もダメだし、あくびとかしてもダメだし。あっち向いたりこっち向いたりとか。さすがにママも怒るで。モデルを辞めるんだったら、そういうことやっていいの」と、由美さんはプロ意識を再確認する。「『かわいそうだから、そんな厳しいこと言わないで』と言われるが、それとこれとは違う。甘やかすつもりもない」。
パリコレ&TGCの出演を果たす
