■最先端のアンドロイドとは
大阪・関西万博(大阪・夢洲)は、4月13日から10月13日まで半年に渡って開催。165の国・地域・機関などが公式参加し、約2820万人の来場が想定されている。目玉の一つ「シグネチャーパビリオン」に参画したプロデューサーの1人である石黒氏は「いのちの未来」をテーマにしている。石黒氏は「2050年までに、人が身体、空間、時間の制約から解放された社会の実現」に取り組んでおり、2007年には「世界の100人の生きている天才」として、日本人最高位の26位に選出されたこともある。
―今回の万博はどんなものになりそうか。
石黒氏 「どんな万博になるかよりは、どういう万博にしたいか。みんなで命の可能性を考える。これから自分たちはどういう風に生きていくのか、どんな社会を作っていくのかは、自分たちで考えないといけないし、そういう時代だ。一生懸命生きてればいいというだけではなく、未来をどうしたいかを1人1人が考えていく、そんな時代だ。そんな思いを、この万博の中で培っていただくようになるといい」。
―これまでとの万博との違いは。
石黒氏 「50年前の万博は、みんながテクノロジーの力で豊かになろう、豊かに暮らそうというのが世界中の目標だった。50年経って何が起こったか。例えば遺伝子のテクノロジーで、人間が人間をデザインできるようになり、エネルギーの技術で環境は守ることも壊すこともできるようになった。要するに、人間がどうなるかとか環境がどうなるかは、神様に聞くものではなく、自分たちで責任を持って考えて作っていくもの、時代になった。
この万博に来て、1人1人が未来をこう作りたい、自分はこうなりたいっていうことを考えてもらうのが大事だ」。

