ネズミの混入が起きた原因については「経路が4つ考えられる。原材料由来・環境由来・作業由来・人由来だ。今回は、まず環境由来で外からネズミが入ってきた。あとは作業由来。本来、目視で確認して排除すべきだった異物が排除されずに出されてしまったという、2重の複合的な要因があった」と解説。さらに「外から原材料を入れる出入り口、店舗の中にも出入り口と、両方出入り口がある大型冷蔵庫だった。汚染作業区域と非汚染作業区域という考え方があり、この冷蔵庫は外から原材料が入るので汚染作業区域だ。しかし、この味噌汁は事前に具を入れて保存しているので、普通は非汚染区域、店内のきれいな冷蔵庫に入れるべきところ、汚染区域の冷蔵庫に入れてしまったところが、オペレーションの問題だった」と述べた。
すき家に関しては、過去にワンオペ中に女性従業員が倒れ、後に死亡したという過去がある。今回の異物混入の再発防止策で、従業員への負担が増える可能性はないのか。赤松氏は「それは十分考えられること」だとし、「作業手順で余裕がないと確認もミスをしてしまうということは起こりがちだ」と語る。「チェック漏れがあったり、お客様の対応で手一杯で、ちゃんと中を確認するのを見落としてしまった時に、たまたま中に入っていたという面もある。チェック項目がたくさんあると『チェックしたらいいよ』という風に形骸化してしまう恐れがある。できるだけシンプルかつ使えるようなマニュアルやチェックが必要」と語った。
■客がSNSで拡散する時代とどう向き合うか
