快勝を収めた瞬間、風のように立ち去った…。日本全国を8つのブロックに分けた団体戦で行われる「ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 2025」の準決勝第1試合、関東B 対 中国・四国が4月5日に放送された。第6局、関東Bの郷田真隆九段(52)は、中国・四国の糸谷哲郎八段(36)と対戦。堂々と、かつ切れ味鋭い指し回しで勝利したが、軽く一礼した瞬間、対局場からあっという間に消えるという、珍しいシーンが見られた。
決勝進出がかかる大事な試合で、郷田九段はステージ1で先鋒として登場。中国・四国の新鋭・狩山幹生五段(23)とは「平成VS令和」とも言われるような戦型のぶつけ合いとなった相掛かり戦を制し、ステージ2への出場権を手にしていた。チームは、監督代行を務める永瀬拓矢九段(32)が生き残り、ステージ1は2勝3敗。あとは2人で3勝を目指すことになった。
ステージ2でも新・先鋒として先に登場した郷田九段の相手は、早見え・早指しに定評がある糸谷八段。それでも第6局、先手の郷田九段が居飛車・穴熊、後手の糸谷八段が居飛車・雁木に構えたが、郷田九段は相手に引けを取らない早指しで応戦。序盤からリードを奪った。
郷田真隆九段、勝った直後に…
