このタコの原因は、「正座で行う対局の際に前傾姿勢で膝の前に手を着き、全体重をかけるからできるのでは…?」となんともあいまい。永瀬九段にとっても無意識でできているといい、「畳が擦れてタコになるんでしょうね。首を痛めないように左手で支えているんだと思います。右手は駒を動かすからか、不思議とできないんです」と語り、固くなったタコをざらりと撫でた。
「タコができるほど対局できるということは幸せなことです。対局がなければ、1カ月くらいで消えているんです。コロナ禍で対局が減ったときは、ありませんでしたから。今は…そうですね、最大クラスかもしれないですね」
研さんの結晶ともいえる、左手に固く縁取られた“対局タコ”。若き絶対王者を前に、永瀬九段はどのような戦いぶりを見せるのか。初戴冠を目指すその一手一手から目が離せない。
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